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いきなりファンタジー  続き 
彼女は暗い森の前で立ちすくんだ  昼過ぎだろうか


とても喉が渇いていた。


荒地の赤い土が 急に濃い緑の草に被われて森が始まっている

きっと中には飲める水があるだろう

自分に見つけられるかなんて 行って見ないと分らない。



彼女が思い切ったように森に入った時  頭上を一羽の大きな鳥のような蜻蛉ような影が
通り過ぎた


影は タミルの村に向かっていた 

村の手前1キロまで来ると 見張りの男が 見慣れない生き物が近づいてくるのに気がついた

弓を持った3人がやぐらに駆け上った


一番大きな男が叫んだ

『射てッ!』


荒地から飛んでくる 得体の知れない物体は 殺るしかない

それは人間の子供大程もある蜂だった


蜂は 飛んでくる矢を次々とかわすと 弓を射ている者に向かってきた

知恵があるのか?それとも本能だろうか?

素早く射者の後ろに回ると 頭の付け根を長い針で刺す

先ほど叫んだ 一番大きな男が弓を持ったまま その場に崩れ落ちた

隣の若い男が 弓を槍のように構えて突く

だが 既に蜂はその男の後ろに回って 性格に首の真ん中に針を刺した

一瞬で2人の仲間が倒れたのを見て

残りの一人は変な声を出しながら やたら滅多に手足を動かして 

突然の襲撃から身を守ろうとした




次の瞬間 一段と羽音が高くなり 下からやぐらを見上げていた者は

真っ赤な血しぶきが上がるのを見た。



何処からか 「ひぃいいいいいいいいいいい」 という叫び声が聞こえた

もしかしたら自分の喉から出ている声かもしれない やぐらの辺り 通用門の前は

一瞬パニックになりかけた



50代だろうか 壮年にしては白髪が多いが まるで若者のような覇気をもった男が

見事な長刀を持って駆けつけ 通用門周辺 に居た村人を一喝した



『落ち着けっ!!!!戦わない奴は隠れていろっ!』



既に門は閉められていた 村に住む若い娘が今朝家を飛び出したのだ

村中で捜索していたが 門に来るだろうと思われたので 今 詰めている者に老人は居ない

落ち着けば腕に覚えのある者ばかりだ

この時代 荒地の中にある小さな村に住んでいるということは 

様々な化け物と戦ってきたと言う事だ



白髪の多い大男に一喝された村人は 既に冷静さを取り戻していた。


目に 戦う者の静かな力が宿り始めた



だが蜂は 高い場所から 彼らを見下ろして 今度は弓を射られても 攻撃しようとはしなかった

そのくせ 何かこちらを観察しているかのように ぐるぐる飛び続けている


『チッ あたらねぇ 』

小柄な男が目は蜂を向いたまま 隣の男に言った

『なんか ねぇか?』



『・・・・そーいやぁ マラータん所に網があったな』

問われた男も 蜂から目を離さない


『誰か マラータんとこ行って 網持って来るの手伝ってくれ!!』

小柄な男が 後ろに叫んだ


その途端 蜂が村の方に 向かって飛び始めた



『チッ 聞いてやがる』

小柄な男は 横目で蜂を見つつ 仲間の家に急いだ



蜂は速かった 村の中心に来ると そこで又旋回して 今朝家出した娘の家に向かって飛んでいった


家の者は居なかった いや 母親が一人娘の部屋に居た


母親がふと顔をあげると木の枠で囲われた窓の外で 大きな蜂がこちらを覗いていた 


驚いて小さな悲鳴を上げると


蜂は窓から姿を消し

そしてすぐ 下の階で 羽音が響く音がした

玄関のドアが開けたままだった!!

気が付くと同時に 部屋のドアを体で閉める と

ほぼ同時に 部屋の向こうで 蜂もドアにぶつかるのが分った


『誰かきてぇーーーーーーー』


必死でドアを抑えながら 大声で叫んだ。




壮年の白髪の男が 蜂を追って村の中心に来ると 危険に敏感な荒地の女達が 

既に数人あつまりつつあった


そして 蜂はあちらに行ったと皆が指差した時 パーミンダの母の声が聞こえた


蜂は何度かドアに体当たりをしたが 体重が倍もある人間の女に押さえられては開く物ではないし

ドアも頑丈に出来ている

すぐに見切りをつけ 狭い廊下を飛び回ったが 他に入り口はない 

下に降りたとき 丁度 白髪の壮年の男が家の入り口に立った所だった




蜂を見ると 男は 静かに長刀を構えた。




狭い部屋に蜂の羽音だけが響く 大きな蜂だった 5・6歳の子供くらいあるだろうか

羽も透明で軽そうなのに どこかしなやかな刃のように輝いている


蜂はその場で飛びながら 男の方を向いていた


男が鉈を素早く振り下ろした 蜂はそれを避けながら男の背後に回ろうとする

それよりも早く 男が振り向きざま長刀を横に振る

キンッ と刃の交わる音がした


蜂の羽は透けるほど薄いが 刃の様に硬いのだ


『ドアを閉めろッ』

後から追いついてきた男たちに言った

(側に寄れば切られるな) 


この狭い部屋の中では 自由に長刀を振る事が出来ない 

「得物を間違えたか・・」


場所は狭く障害物が多い  相手は飛べるし速い そして接近すると切られる


男は蜂を見つめたまま 静かに側にある衣装箱の蓋を開けた


一番上に厚手の毛布があった


『静かに2人はいって ドアを閉めろ。』



家の外に声をかけると すぐに小柄な男と若者が入ってきて 後ろ手にドアを閉めた


『コレをそいつにかぶせろっ』


壮年の男が毛布を2人に投げた 小柄な男が無言でソレを受け取って頷く

 
その時 蜂が 毛布を持っていない若者に向かって飛んだ 

同時に壮年の男が斜め下から右上に弧をかいて長刀を振り上げた 

蜂は 若者を襲う振りをして 踵を返し壮年の男に襲い掛かった

男はそのまま後ろに反り返って上向きに倒れると素早く回転して起き上がりざま クッションを構えた

蜂の尻から伸びた針が深々とそれにささったのを感じると

男はそのまま素早く起き上がり 蜂ごと壁に突進した

が 蜂は上に向かって飛びそれを避け 

再び毛布を持っていない若者に飛び掛った


待っていたかのように 小柄の男が毛布を蜂の上に向かって広げた


壮年の男と 若者が毛布の端を素早く掴んで下に下ろす

毛布がズタズタに切れ始めた

小柄な男が叫んだ

『早く網もってこいっっっ!!!!!!!』


2・3人が さし渡り10メートル四方は有りそうな網を4つ折にして運んできた

毛布が切れて隙間から 蜂が飛び出す前にようやく 網をかぶせた 


一番体のおおきな男が蜂の上から片足で思い切り体重をかけると


皆がいっせいに 網の下の膨らみに刃を突きたてた 


そして ようやく突然の襲撃者はその動きを止めた。









【 2008/11/05 22:35 】

| 日記小説 | コメント(6) | トラックバック(0) |
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コメント
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いきなりファンタジー

漢字が多いぜ!!!!!


。・゚・(ノ∀`)・゚・。

ましん * URL [編集] 【 2008/11/06 16:40 】
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ましんwwwwwwwwwww

コメントありり( *´艸`)クスクス

なんか吹いちゃったじぇ(-ι_- ) クックック wwww

どうしよう 止まらない><

凄い楽しいっっ>< 

あぁ みんなが引いてるのがわかる><

でも 辞められナーーーーーーーーーーーーーーーーい><


・・・・「そして訪問者がいなくなった」 byアガサクリーサ

´3`)´3`)´3`)´3`)´3`)ウププププププププ

リサ * URL [編集] 【 2008/11/06 18:08 】
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ブログ訪問者が通りますよぉ~~

すごぉぉぉぉい^^

私は、こーゆー話好きですよぉvv

早く続きを!(興奮
星來 * URL [編集] 【 2008/11/06 18:42 】
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星來ぁ~~~><

なンか止まらなくなっちゃって 続きUPしたら 
暖かいコメントが・・・((((´;ω;`)))うりゅ・・


キサマァ━━━ m9(゚Д゚) ド━━━━ン!!


どーちて そんな優しいんだぁ???。゚゚(´□`。)°゚。ワーン!!



これ書き上げたらプリで遊ぼう!!!!!(`・ω・´)ムキュ!!!

でも 待たなくていいからっ ><

読んでくれたら嬉しいけど 

コメントないの気にして読まなくてもいいからねっっ><

きっと 長編でし><

初めて書くのにいきなり長編ってどーよ^^;

絶対おわんないよ・・・ (´-ω-`)

まぁ 気の済むまで書いたら長編って意味だいっ <(`⌒´)>エッヘン 

リサ * URL [編集] 【 2008/11/06 22:26 】
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コメントないの気にして読んでるんじゃないよ!!
読んで普通に面白かったから読んでるんだよ??^^
リサは気にしすぎだぃ!
気が済むまで書いて^^
私も気が済むまで読むだけだっ!wwwwwww
星來 * URL [編集] 【 2008/11/07 13:55 】
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星來~~~(〃ー〃)あり~

なんか流石にペースダウンしてきた


ってか眠~~~~~~~~~(´ρω=`)


コメント凄く励まされる^^

〃 ̄∇)ゞアリガトォーーーーーーーーーーーーーーー♪
リサ * URL [編集] 【 2008/11/07 23:22 】
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